「リウマチ薬物の有害事象Q&A」常陽リビング6月号

Q 関節リウマチに対してセレコキシブとブシラミンで治療を受けていますが、全身に痒みや皮膚炎がおきて下肢のむくみもあります。

尾登院長A 関節リウマチの治療薬はそれぞれに特徴的な副作用が起ることが知られ、直ちに中止することで、重篤化を防ぐ事ができます。ご指摘の痒みや皮膚炎はセレコキシブで起りやすく、むくみはブシラミンで起りやすい副作用です。セレコキシブはコックス2阻害剤という胃潰瘍のリスクの少ない消炎鎮痛剤ですが、痒みや皮疹などが比較的おこりやすいようです。ブシラミンは感染症などの重篤な副作用が少ない薬剤ですが、膜性腎症という腎臓の副作用が起ることがあり、毎回、尿検査をきちんと行い、蛋白尿を調べる必要があります。その他の抗リウマチ薬ではサラゾスルファピリジンが発熱、白血球減少、肝障害、皮膚炎、イグラチモドが胃潰瘍と肝障害などの副作用がおこりやすいようです。メトトレキサートがリウマチ治療の基幹薬ですが、白血球が低下するなどの危険性があり、間質性肺炎にも注意を払う必要があります。風邪や下痢などの体調不良時に内服すると重篤な副作用につながることがあり、内服に当たっては、リウマチ財団リウマチケア看護師やリウマチ専門の薬剤師から、事前にきちんとした指導を受ける必要があります。強力に炎症を抑え関節破壊を防止し、早期に用いれば寛解から治癒に至る可能性もある生物学的製剤やJAK阻害剤などの薬剤もあります。薬剤の選択や導入、副作用予防にはコツがあり、リウマチ治療経験豊富な医師の元での使用をお勧めします。